2013年4月1日月曜日

民主主義って何だろう?

 「民主主義って何だろう?」大切で無視できないテーマです。
 震災がれきの広域処理問題が拡大するにともなって、今まで「自治」や「民主主義」とは無縁で生きてこれた人たちが「自治」に関心を持ち、「民主主義」に疑問を抱きはじめています
 私たちは「民主主義は当然あるもの」と思っていたのかもしれません。そして、広域処理問題がおきて、今になってにわかに・・・・、「あれ、民主主義はなかった。おかしいぞ」と感じているのではないでしょうか。
 米国では、民主主義(デモクラシー)は日々の努力と実践なしでは有り得ないという自覚をもっている人が多数です。
 さらに、「民主主義」と「資本主義」は、対立項として捉えられています。つまり、私たちがうかうかしていると「民主主義」は「資本主義」によって乗っ取られてしまう運命にあるということです。
 だから、「民主主義」を維持し、機能させるために活動する「草の根(市民)活動家」は、住民たちから「自分のできないことをしてくれる人たち」として尊敬され、ときには「ヒーロー」とさえ呼ばれることもあります。
 財団などが育てているプロの活動家には、高学歴で大学院を卒業している人もいます。最低でも年間2000万円の収入が保障され、仕事として「民主主義」を持続させるための専門的な活動に従事しています。
 それに対して日本ではどうでしょうか。
 
 私たちは民主主義を維持し、機能させる努力をしてきたでしょうか? 民主主義は選挙制度で実現されると考えてはいませんか? 選挙以外で民主主義の健全なる実践をしたことがありますか? 活動家(アクティビスト)を蔑視して、まちがった認識を継承してこなかったでしょうか? 現在は過去の延長線上にある故に、多くの反省点があって当然でしょう。
 それではどうしたらいいのでしょうか。私たちは「民主主義」を諦めることはできません。どこに「民主主義」のビジョンを求め、再構築をすればいいのでしょうか。
 米国の民主主義(デモクラシー)はヨーロッパと異なり、北米先住民のイロコイ族の母系民主主義がお手本となっています。北米先住民の祖先は、私たちアジア民族の祖先とつながっています。
 母系民主主義の素晴らしいところは、1)弱い立場のものたちを優先すること、2)自治はやりたい人がやるのではなく、やって欲しい人(推薦制)で行うこと、3)話し合いに十分な時間をかけることです。
 この先住民のスピリットは、その後の米国憲法に活かされたということですが、残念ながら私はその辺のことについて詳しくありません。元グリーンピースジャパンの事務局長をしていた星川淳さんが2000年代半ばに出版した『魂の民主主義』に米国憲法と先住民のつながりがよく書かれているので、お薦めします。
 北米先住民の「魂の民主主義」は、私たちに十分に豊かな「民主主義」のイメージを与えてくれます。理想とする「民主主義」の道標になり得ると思います。
 それにしても私たちはまだまだ道の途上です。「魂の民主主義」を目指して、努力と実践を重ねて歩み続けましょう。